私たちは何があっても天使だった

19歳の時、自分が本当に天使だと思えた瞬間があって、鮮明に覚えている 古着屋で買った小花が散りばめられたデニムの半袖のロングワンピース、黒髪ロングで、真っ黒いアイシャドウをしていて、ベランダで濃いめのカルアミルクを飲んで、キャメルを吸っている…

無題

10錠以上の薬を毎日欠かさず飲まなければ、私はこの世界に適応することができない、自分の心の声を殺す錠剤や、朦朧として何も考えさせられなくさせる錠剤、衝動的に動けなくさせる錠剤、いろいろ 中学の時からずっとお薬を飲んでいるが、たまに疑問に思うこ…

ラブレター

精神病棟から退院して、もうすぐ1か月が経つ。 昔の書いていた記事を読んでいて、なんだか他人のように思えるぐらい、私は色々変わった。 死についてそんなに考えなくなった。極端な思考を辞められたのは、入院中にひとり白い部屋で考えることが増えたことが…

配役

土曜日の慣れない土地の喫茶店はすごく混んでいて、喫煙ルームで煙草を目を瞑りながら吸いつづけて3時間ぐらい、えづきがとまらなくなった久しぶりに、なんか嫌な予感がする、お母さんの顔が浮かぶとすぐ家に帰りたくなる、グリーン車に乗りたい、リクライニ…

2021.317

ノートに記したものをそのまま書き下ろしたもの 未来のある発言なんて もうしない わたしには希望も何もない 解っていることでしょう 恋愛の神にみはなされたちいさな子供 それが私であり あるべき姿。 死ね死ね死ね死ね こんな肉体など消えてしまえ 泡沫の…

障がい者バスにて

ひとりごとで発狂するキティのトートバッグのおばさん ずっとにやにやしながらうめき声をあげている少年となんとも言えない顔で手を繋いでいるそのパパ 「まなちゃん!」と言ってわたしに抱きつこうとしたおじさん そしてそれを羽交い締めにして止めたそのお…

どうでもよくない

白い格子のドアを開けると貴方がパソコンに向かって仕事をしていて、私はそれを邪魔しないようにそろりとベッドへ入って入眠するといびきがうるさいと叩き起こされた、それは先月のことだけどもうとっくに昔に感じる。録音したいびきを聞かされて「私、こん…

経済的だけ満たされた部屋

心の虚しさはお金で解決できると思っていた、どんなに寂しくてもお金を使って欲しい物を手に入れれば、虚しさはたしかに一瞬だけ、ぼやけた。 だけど其れにも限界があると、私は知ってしまった。 お金で買える欲しいものはほぼもう私の部屋の中にある、それ…

20210320

もう2度と言葉を交わすことのない、彼の描いた私の絵が部屋に貼ってある。彼の簡素で何もない部屋のことをたまに思い出す、あれからわたしには恋人という存在はいなく、8ヶ月も経つ。 18歳の時、自分が穴として扱われることが嬉しかった。行為を通じて自分の…

神様

中学生の時、神様みたいに崇めていた男の人がいた。彼はぶっきらぼうなくせ、気分屋なので偶に私に優しくしたり甘い言葉をかけたりした、中学2年生の私はその通りその悪魔のような神様に翻弄されて、彼のお気に召すまま、認められなくちゃ、と毎日齷齪してい…

2020年を振り返って。

死にたいと思うことが圧倒的に減った。個展もやりたいし、もっといろんな経験がしたいしなにより美大に行きたい。行ってみたい。あたりはずれでも新しい環境に行きたい。この決意は本気だから、揺らいだらこの日の日記を見返したい。わたしは美術が好き、死…

memory

カランとした水の音、透き通った瞳にぼくが映る。本のページを捲るたびに君の声が遠ざかっていく。それを天国と呼ぶのであれば、僕が今まで生きていたのは天界の端っこ。すごく遠い端っこにいた。地獄ではない、暗い天国の端っこで、羽を抱えて、地を張って…

12月6日

リストカットの跡を見せてくれたね あの夜はまあどうでも良くはないのかもしれないけど 君と僕はもう違う場所にいる。 夜中の公園で煙草を吸うと、チャリンコの音と煙を吐く音だけが響いて、なんだかすこし、生きている心地がしなくなって良いと思ったりした…

土曜日

ほっぺたにキス!バターいっぱいのトーストを頬張る! 投げ出された700円の小銭、コーヒーの膜。 カラカラと鳴る氷をすり抜けたらそこはまるで見たことない桃源郷なのではないだろうか? フォーク、スプーンが弧を描いて 飛んできた少女がキャッチ! 4人の子…

プライド 大丈夫なふり 後ろ姿 消えかかる私の描いた、細い線 涙 人魚 あの夏の日差しの物語るものとは? 不思議だ。

なし

さみしくなりたい、君の手で苦しくして欲しい。 互いを求め合う温度の高さがわたしのほうがずうっとあったかくて、ベッドの上でぼーっと君がタバコを吸っているベランダを眺めていた、そんなこともあった、その思い出だけでわたしはいきていけるのでした。 …

泣きながら何度も縋った、君の手で殺して欲しかった、無惨な形でもいい、それはそれでいいよ、きみにならなんだってさせてあげたかった。 ずっと、寂しいよ、 最近は毎日誰といても寂しくて悲しくなる。季節のせいにしたいけれど、異性との情事の肌が触れ合…

とどかないところ

わたし世界で一番好きな詩集があってさ、君にだったら教えてあげてもいいよ、なんて、誰にも言えなかった。 自分の一番好きなものは、誰にも教えられない、いっつも。 男女の関係は脆い、いつのまにか拍子で崩れ落ちる、いともかんたんにこわせる、わたしは…

無題

たった3センチぐらいの恋慕、へし折ってまた、ないものとして。 誰かの隣にいることはすごく簡単なことだけど難しくて、またぼくは、つまらないことしかない空虚を見つめたりして、たまにそっと目を閉じている。 類は友を呼ぶとは言ったものだな、答えのない…

足りない

必要なものが、多すぎて、自分の我がままさに辟易する。要らない要らない、何も要らないはずなのに、ここにはなにもなくて、ずっと震えている子供の背中を差すって、暗い雲の中にずっと座っている。 世の中には二通りの人間がいて、わたしは夢とか正直もうな…

あめのなつ

恥ずかしいからいつまでも言えないんだと思う、愛してるだなんて、君がくれた雨の夏、色彩はグレーに近かったけど時々点滅して、朝が起きれないわたしが厚底でこけてしまったときとか、いつでもかわいい笑顔を思い出して、電話、きみのこと、わたしのはなし…

残暑

貴方のその腕で、首が千切れるくらいの力で私の身体をそっちに葬ってくれませんか。腕が外れるくらいの勢いで私を引っ張って、押し倒して、訳わからないぐらいにぐちゃぐちゃにしてはくれませんか。 ずっと祈っています。誰かが私を破茶滅茶に壊してくれるこ…

なにもない

どんなに君が迫害されようとも、ずっとそばで涙を堪えて居たい。悔しくて唇を噛みすぎて血が滲んでも、なかったことのように笑って居たい。 そんな気持ちは誰にも言いたくなくて、そんな願望があることも黙って、日々の平坦な暮らしをこなしていって、あっと…

暮らし

全て無くなればいいと思っていた夜中にきみから連絡が来れば、ちょっとまあ無くならなくてもいいんじゃないかなあという気持ちに成れる。 穏やかであり、毎日に不満はないしその有意義かつ贅沢な暇を、私は愛している。 刺激的な日々など要らないのです。コ…

16歳

「全てを差し出したところで、君は、君が、ぼくの物になってくれないことぐらい、馬鹿なぼくでもわかります。君が神経質であほらしいことで悩んでる間、ぼくは目一杯君の背中のながれ、流れってのはおかしいのかな、ながれみたいなものをみて、勃ってしまい…

幸せにならないでくれと願う時に浮かぶ顔が年々変わっていく、それは暴力のはじまり。 わけわからない不安に押しつぶされそうになる 誰かと一緒にいる愉しみを知ってしまったからには。 氷の音、電灯の光、赤信号。

20200813

彩度が低く、彼に似合う部屋だと思った。 全体的にコントラストも低めで、必要最低限のものと蔵書が置いてある、おもちゃ箱やびっくり箱のような私の部屋とは正反対で、部屋に性格が出るとはこのことだなあと思い、そろそろと椅子に座った。 熱帯夜とも呼ば…

せいぜい

僕の事だけ照らさないネオンの光、呼吸がしづらい20時、あの日に抱きしめた猫のこと、教えてくれよなあ 仕方ないとため息をついて髪の毛を撫でられた、そんなことで軽率に生き延びてしまった 夏の溜息みたいな夜風、染みていく傷痕と残滓、罪の深さ、君が教…

それについて貴方は

墓場に軽い気持ちで入って行く行為、は普通に考えたらタブーなのだろうけど、わたしはのそのそと墓場に入って行く彼の背中を追いかけて、「無断立入禁止」の看板を横目で見つつ、セミの鳴き声の連鎖にやられ、ふらふらと付いて行った。 「お盆になると霊界と…

無題

虫の羽音、異様なまでに黄色くひかる月 不確かな感触、ぬめりの取れない心 へこんだペットボトルと遠くの山が 何も必要ないとおもっていた。世界にはじぶんひとりの感覚がしていて いつも蚊帳の中で一人、優雅に寝ている気分だった。誰もいない女子寮の廊下…