神様
中学生の時、神様みたいに崇めていた男の人がいた。彼はぶっきらぼうなくせ、気分屋なので偶に私に優しくしたり甘い言葉をかけたりした、中学2年生の私はその通りその悪魔のような神様に翻弄されて、彼のお気に召すまま、認められなくちゃ、と毎日齷齪していた。唯でさえ不安定な性格なのに、もっと私は追い詰められて、気づいていたら神様にも会わないようにし、部屋に閉じこもり腕を毎日のように切り、流れる血を眺めたりするようになっていたのだった。
神はわたしに「全員に好かれるようにしなさい。」と命じたことがあった。
下手くそながらみんなに愛想を振りまいたりした。
「ちゃんと食べてる?」と聞かれるのが嬉しくて、どんどん食べる量を減らし、ガリガリの身体になるために拒食症になった。神様に心配されたかった。
全てのルーツは、聞いてほしい人に話を聞いてもらえなかった体験から来ているような気がする。
私は神に心配され、大丈夫だと言われたかった。
愛されるとか、そんなの烏滸がましくて、ただ黙って私の部屋をノックして、調子を確認してさえくれれば。それだけだった。
Facebookのメッセージ欄も、いまだに返事が来ず、既読だけついている。たわいも無い内容だ。去年彼には、第一子が産まれた。