無題

 

マンションの明かりが見える、手を連れられて行ったよくわからない山の上にある公園 

部屋から見る景色は、なにひとつ面白いものなんてひとつもなくて、ただ雑然と並んだビルの窓が煌々と光っているだけだった

アパートの洗濯室から抱き締められた時の香りがした

 

それだけしかもう、思い出せなくなった

 

それにとても安堵した